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デイリーレポート

皆さんジャズ最前線をよくご存じでほぼ満席に賑わった素晴らしいトリオステージ

皆さんジャズ最前線をよくご存じでほぼ満席に賑わった素晴らしいトリオステージ

Kyoko

2024年01月21日 日曜日

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▶昨夜は今年始めての【BODY&SOUL Special】でユウレ・プクル(ts)ラシャーン・カーター(b)ケイボン・ゴードン(ds) さんの《Jure Pukl Trio from NY》日本ツアーの二日目でした。私はユウレさんの力強く素晴らしい音色のテナーとラシャーンさんのしっかりした正統派のベースがとても気に入りました。客席はほぼ満席に埋まり賑わいました。当店には、週に3日はいらして下さる常連の大変なジャズ好きで詳しいお客さまがいらっしゃいます。その倉田さんが、今回も素晴らしいステージレポートを書いて送ってくださいました。ぜひお読みになって下さい。長いですが、ステージの様子が目に浮かぶようなレポートです。
以下、ご了解を得て掲載させていただきます。
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▶現代ニューヨークのジャズシーンで最も期待されるライジングスターと称されるサックス奏者ユウレ・プクルさん(ts)のトリオの来日公演が開催されました。メンバーは、ラシャーン・カーターさん(b)とケィボン・ゴードンさん(ds)でした。2020年2月に来日ツアーの予定でしたがコロナ禍のため中止になり、4年ぶりに実現したそうです。
▶主にプクルさんのオリジナル曲を演奏されました。ステージに登場し、ご挨拶とメンバー紹介に続いて、一曲目の演奏が始まると、プクルさんのテナーサックスの強く、豪快な音色に圧倒されます。正面を真っすぐに見ながら、緊張感のあるパワフルな演奏で、バンド全体を引っ張っていきます。曲によって、艶っぽい音色で吹いたり、ゆったりと華やかに歌ったりと多彩な表現をされますが、プクルさんが、最も美しいバラードの1つだと思っている、と言う”Some Other Time”では、渋く、柔らかい音色で、しみじみとした演奏をされました。
▶そのプクルさんを支えるゴードンさんのドラムスは、見事に程よい音量で並走します。軽くドラム、シンバルを叩いているように見えますが、音は豪快で、ソロ演奏では思いっきり前に出て叩きますし、テナーやベースのソロパートでは、ブラシ、リムショットなどを多彩に使って、バランスよくサポートします。プクルさんのテナーに呼応して、ダイナミックな疾走感を演出します。
▶カーターさんのベースは、衝撃的でした。トリオで演奏しているときは、ゴードンさんと同じようにパワフルかつバランスの良い演奏をされますが、ソロ演奏になると、そのテクニックの凄さが際立ちます。独特の緩急、抑揚で弾いていきますが、速弾きになると弦を押さえる左手は、弦に一瞬触れるだけで高速に移動していきます。そして、右手では指先で弾いたり、指の腹で滑らせたりしながら、超高速に弦を弾いていきます。静かな表情ですが、額には大汗が浮かんでいます。そのスピードと力感は圧倒的で、目が離せませんでした。
▶この日は、外国人のゲストも多く来られていましたが、ピアニスト、ドラマーなどのミュージシャンが演奏を聴きに来られていました。その中で、プクルさんと交友のあるドラマーのデニス・フレーゼさん、ピアニストの宇関陽一さんが、2ndセットでシットインされ、疾走感溢れる演奏を披露されました。フレーゼさんと宇関さんが、ドラムスとピアノで挑発し合うように演奏するやり取りは、会場を沸かせました。
▶【BODY&SOUL Special】企画にふさわしく、これまでに聴いたことがないユニークなライブでした。高度なテクニックに裏打ちされた、パワフルでハートフルな、素晴らしい演奏を楽しませていただきました。
★倉田さんありがとうございました。私の書きたかったことが全て書かれていて、この文章にも感動しました。以下の演奏曲は、今回も招請オフィス Zoo の川上ご夫妻がメモして下さいました。
▶1st.set…ユウレ・プクルさんのオリジナル曲♪Virus、♪Fly、♪Something To Remember、♪Jure’s Blues。
▶2nd.set…♪Junky、♪Strassenbahn、♪Hubschrauber、♪Straight Blonde でした。

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