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デイリーレポート

大いに賑わった楽器がよく歌う昼下がりのプロデビューステージは大成功

大いに賑わった楽器がよく歌う昼下がりのプロデビューステージは大成功

Kyoko

2024年11月25日 月曜日

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▶11月最後の日曜日はデイタイムライブで《河原畑拓巳リーダークァルテット》彼が人選したサイドメンバーは 片倉真由子(pf) 佐藤潤一(b) 片山晴翔(ds) さん。河原畑さんは京都出身で一流大学&企業に就職して10年ほど活躍されていました。でもどうしてもジャズ演奏がしたくて会社を辞め、この春から当店のフロアスタッフとして働きながら、夢に実現に精進されていました。
▶一度、楽器を持ってきていたので音を聴いてみたら、とても良い音だったので先生を聞くと、同じアルトの佐藤洋祐さんでした。佐藤さんはNYで活躍し当店では 「SK4」 はじめ多くのバンドに参加。音色が素晴らしく、私の好きなアルト奏者。先生の名を聞いて安心しました。
▶昨日はそんな河原畑さんのプロデビュー・ステージでした。客席には彼の友人が大勢お見えになって、店内大いに賑いました。演奏曲はほぼ全てがお馴染みのスタンダード曲で、とても良かったです。最近の新人は、すぐにオリジナル曲を演奏する人が多くて腕前は分かりにくいのですが、昨夜はメンバーも素晴らしく、楽器が良く歌いとても気持ちの良い演奏ステージで、彼にとっても記憶に残るいいデビューでした。良い聴き手が良い演奏家を育てます。皆さまこれからも応援よろしくお願いいたします。 
▶1st.set…アルト奏者デビット・サンボーン♪Lisa、ピアニスト バリー・ハリスの♪Star Eyes、ボム・ヘイムズのバラード♪That’s All
A.C.ジョビン♪Corcovado、河原畑拓巳作オリジナル曲♪Weekdays Off。
▶2nd.set…ピアニスト ジョン・クレナー♪Just Friends、プッチーニのオペラ「蝶々夫人」がモチーフの♪Poor Butterfly、エロル・ガーナー♪Misty、ジョン・デ・ポールのバラード♪I’ll Remember April、アンコール曲はD.エリントン&B.ストレイホーンの♪Star Crossed Lovers でした。
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◉もうすっかりお馴染みになった当店の常連さんで、大変なジャズファンの K さんがこのステージのレポートを facebook に投稿して下さいました。臨場感あふれるレポートです。ステージ写真の後ろに転載させていただきますので、写真を見ながらご想像下さい。

▶サックスプレイヤー・河原畑拓巳さんのプロデビューステージに参加しました。共演は片倉真由子さん(ピアノ)、佐藤潤一さん(ベース)、片山晴翔さん(ドラムス)でした。
1stステージ:
 (1)Lisa(ヴィクター・フェルドマン)
 (2)Star Eyes(ジーン・ド・ポール)
 (3)That’s All(ボブ・ヘイムズ)
 (4)Corcovard (アントニオ・カルロス・ジョビン)
 (5)Weekdays Off(河原畑さんオリジナル)
2ndステージ:
 (1)Just Friends(ジョン・クレナー)
 (2)Poor Butterfly(レイモンド・ハベル)
 (3)Misty(エロル・ガーナー)
 (4) I’ll Remember April(ジーン・ド・ポール)
アンコール曲:
  Star Crossed Lovers (ビリー・ストレイホーン)
▶河原畑さんは、大阪での4年間の会社員勤務を経て、今年の4月から東京で活動を開始され、現在、尚美ミュージックカレッジの1年生として、佐藤洋祐さんに師事していらっしゃるそうです。同時に、スタッフとして働いているBODY&SOULで、プロデビューのステージとなりました。京子ママが片倉さんにご紹介され、今回の開催に当たり、ご尽力をされたそうです。
▶メンバーがステージへ進み、一番後から、河原畑さんも大きな拍手に迎えられながら登場します。トリオの演奏が一斉に始まり、河原畑さんのアルトサックスも続きます。勢いのある音色で、体を軽く揺らしながら、軽快に吹いていきます。右足でステップを踏みながら吹き、歌うように吹いていき、華やかなソロ演奏になりました。片倉さんのピアノ、佐藤さんのベース、片山さんのドラムスが、温かい音で並走します。ピアノソロになると、河原畑さんは、すっとステージ右へ移動し、観客の視線を片倉さんの方に集めます。この後も、そのようにして、トリオのメンバーのソロ演奏を引き立てていました。
▶片倉さんは、強いタッチで弾き進み、佐藤さんが小気味良い音で寄り添い、片山さんが軽やかな音で演出します。河原畑さんがセンターへ戻り、アルト、ピアノとのやり取りをしながら、片山さんのドラムソロになります。軽快に叩いていき、やり取りのたび、多彩に変化しながら強度を上げていきます。アンサンブルになると、河原畑さんは落ち着いた、静かな表情でアルトを吹いていきました。河原畑さんが大好きというキャノンボール・アダレイの”Lisa”の演奏でした。
▶続いて、同じくキャノンボール・アダレイの”Star Eyes”の演奏になりました。トリオの演奏に、河原畑さんのアルトが柔らかく続き、片倉さんのピアノソロになります。河原畑さんは、すっと戻り、大きく前後に動きながらダイナミックに吹くアルトソロを披露します。佐藤さんのベースソロでは、強く、くっきりとした音が響きます。速弾きを見せ、弦を勢いよく放つように弾いたり、独特の抑揚で歌うように弾いていきます。再び、アルトが戻り、片山さんのドラムソロになりました。
▶2曲演奏して、河原畑さんが、ご挨拶とメンバー紹介をされました。礼儀正しく、観客に信頼感を与えるような声、語り口でお話になります。河原畑さんは、BODY&SOULでスタッフとして働いていて、このたびのプロデビューステージの開催に当たり、京子ママに感謝の気持ちを述べました。曲紹介をして、早速、次の曲の演奏に入ります。
▶“That’s All”では、全員が一斉に演奏を始めます。片山さんはブラシを回し、ゆったりと演奏が進みます。河原畑さんのアルトソロになり、柔らかく、温かい音色で吹き、落ち着いた残響を響かせます。小さい音も滑らかに綺麗な音で吹き、伸びやかな音色には潤いを感じます。観客の心にすっと入っていくアルトの音色に、しっとりとしたブラシ、ポツリと弾くベース、綺麗なピアノの音色が、雰囲気たっぷりに寄り添います。河原畑さんは、目を閉じてしみじみと吹き、観客に語り掛けるように吹いて、強度を増し、華やかに歌うように演奏していきました。
▶“Weekdays Off”は、河原畑さんは今年3月までサラリーマンとして大阪で4年間働いていて、ジャズプレイヤーを目指したいという夢が捨てきれず、脱サラして、4月から東京で活動しているそうです。退職した3月には有休消化期間があり、一か月丸々お休みで、平日に遊んでいいのかな?これから無収入になるので、これからどうなるのだろう?でも、これからサックスを極めるぞ…というように、いろいろな感情が混ざっていたそうですが、これをモチーフに書いた曲だそうです。メンバーそれぞれのソロパートがあり、パワフルな演奏を披露されました。ここまで片山さんはサポートに徹して演出をされていましたが、ドラムソロでは、片山さんらしい強い音で、豪快な演奏になりました。この日のライブでは、開演時にもほどよい観客数で良い雰囲気でしたが、この曲の演奏が始まる頃には、両サイドのスペースも満席となり、益々、熱気が増していきます。
▶2ndステージになると、まず河原畑さんと片倉さんのお二人が登場し、デュオで”Just Friends”を演奏されました。片倉さんが勢いよくピアノを弾き始め、河原畑さんのアルトが続きます。十分にエンジンが温まった河原畑さんは、前後に大きく躍動しながら、軽快にアルトを吹き進み、華やかな音色を響かせます。片倉さんのピアノソロでは、パワフルなタッチで弾き、物語を展開させていくように、一気に聴かせるソロ演奏になりました。お二人で交互に演奏を進めます。
▶佐藤さんと、片山さんも登場し、改めて、河原畑さんがメンバー紹介をされました。一斉に”Poor Butterfly”の演奏を始めます。片山さんのブラシの音が爽やかに響き、河原畑さんの柔らかいアルトの音色が、ジェントルな雰囲気で会場に広がります。目を閉じて、観客に語り掛けるように吹き、演奏が進むにつれ、華やかに吹いていきます。音も強く、豪快になっていきました。佐藤さんのベースソロでは、強く、くっきりとした一音を連ね、独特の間と抑揚で、歌うように弾いていきます。軽快に弾き、残響を延ばし、自由奔放に弾き、聴かせるソロ演奏を披露されました。佐藤さんのベースは、曲によって、多彩に弾き方を変えますが、益々、歌心が感じられるようになって、毎回の演奏が楽しみで仕方がありません。
▶河原畑さんは、バラードを吹くのが好きで、この日は2曲演奏したいと思っていたそうです。初めてジャズを聴いたのが、大学1年生で、その時に聴いたバラードの”Misty”をすごく良い曲だなぁと思い、歌詞を調べたり、覚えたりした、思い入れのある曲、個人的に良く聴いてきた曲とのことです。片倉さんの綺麗なメロディーの演奏から始まり、アルト、ブラシ、ベースが続きます。河原畑さんはゆったりと、情緒たっぷりに吹いていき、伸びやかな音色の先に、強い想いが感じられるようした。この日は、バラード曲であっても、お一人おひとりのソロ演奏の後、大きな拍手が起こりました。詩人のように弾く片倉さんのピアノソロに続いて、アンサンブルでは、河原畑さんが真っすぐに立って、しみじみとアルトを吹いていきました。
▶2ndステージ最後の曲の演奏の前に、改めてメンバー紹介をされ、「BODY&SOULは今年50周年。これからもBODY&SOULをよろしくお願いします」とお話になりました。最後の曲も、メンバーそれぞれのソロパートがあり、熱演になりました。河原畑さんは、エンジン全開で、前後左右に大きく動きながら、ゆったりと吹き、速度を上げて、豪快に疾走していきます。強く、刺激的な音で吹き、トリオも大きな音で並走します。片倉さんのピアノソロでは、パワフルなタッチで軽快に弾き進み、佐藤さんのベースソロは、佐藤さんの歌声が聴こえてくるような華やかな演奏になりました。
▶片倉さん、佐藤さんのソロ演奏の時にはステージ右に移動していた河原畑さんは、片山さんのドラムソロになると、観客が片山さんを見やすいように、ピアノの前に移動します。片山さんはマーチのように叩き始め、速度を上げ、遂には、もの凄い速度、強度で、強烈なドラムソロを披露されました。これこそ、エネルギーを開放した片山さんの真骨頂という演奏になりました。アンサンブルになると、河原畑さんがセンターに戻り、トリオとともに、再び、ダイナミックな演奏を展開していきました💐
▶会場が大きな拍手に包まれ、メンバー全員がステージから退場すると、手拍子に変わります。再び、メンバーが登場し、この日のライブの余韻を感じさせるように、バラードを演奏されました🍀
▶1stと2ndの間のお休み時間に河原畑さんは、「緊張したけど、開き直って演奏した」とお話をされていましたが、堂々としたステージングで、美しい音色のアルトサックスの演奏を楽しませていただきました。バラード曲でも、メンバーお一人おひとりのソロ演奏の後、必ず大きな拍手が起こりましたが、そうしたライブステージは稀で、最近では、佐藤洋祐さんのリーダーステージでしか、経験したことがありません。ご自身のソロパートが終わると、すっとステージの右へ移動して、次のソロ演奏者を引き立てるステージングも、とてもスマートでした。

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