デイリーレポート

響きのいいピアノのトリオサウンドの真髄に身を委ねた夜

▶ジャズ・ピアノトリオのお手本のような《椎名豊トリオ》メンバー 椎名豊(pf) パット・グリン(b) 広瀬潤次(ds) さん。それぞれが自分の役割をよく分かっていて、しかもジャズという音楽の奥深さをよく理解している素晴らしいメンバーだと思います。私もこのトリオの時は、いつも心から安心して、ピアノの芯の音が聴こえるような響きのいい椎名さんのピアノに身を委ね、楽しんで聴くことができます。昨夜は椎名さんのオリジナル曲を多く演奏されましたが、スタンダード曲と言っても通用しそうな曲想で無理なところがなく、聴くきやすくて、ファンの方はそのあたりも気に入っておられるのでしょうね。
▶椎名さん、昨年〜今年は外国からメンバーを自ら招請して日本ツアーをする企画が、メンバー来日直前まであったのですが、コロナでお流れに。もちろん再開を模索されているようですが、五輪も無観客になるくらいですからまだ先が見えません。世の中が落ち着いたらぜひ実現していただきたい、と思いながら、聴きごたえ充分の演奏を堪能しました。
▶1st set…ミュージカルのライター ジュール・スタインの「紳士は金髪がお好き」より♪You Say You Care、椎名豊作♪Summer Mist、椎名作♪Walkin’in the Clouds、コルトレーン♪Time Was、スタンダード曲♪The Very Thought of You、椎名作♪Future Swing、椎名作♪Hittin’ The Trail。
▶2nd set…椎名作♪Dance Swig、椎名作♪Glow of The Sunset、椎名作♪Beyond The Horizon…イントロはベーソロから。椎名作♪Flowers、椎名作♪Tuck-A-Way、椎名作♪Subconsciousness (潜在意識)、アンコールはスタンダード曲ビリー・リード♪I’ll Close My Eyes でした。